私のアサーション学習

私は2000年頃にキャリア開発・キャリアカウンセリングの考え方と出会い、仕事にカウンセリングの考え方とスキルを活かしたいと勉強を始めました。「カウンセリングをしようとするならアサーションも学んだほうがよい」とアドバイスされて日本・精神技術研究所のアサーショントレーニングを受講したのが2001年か2002年のことです。

最初に受講した2日間の基礎理論コースでは、アサーションの理論を5つの領域にわけて、講義と理論を理解するための話し合い、実習をまじえて学びます。グループ学習を含めて理論を自分のこととして考え体験することが出来ます。そのときは、自分自身については攻撃的表現は多いかもしれないが言いたいことはいえている、アサーションはあまり自分には役に立たないのではないかと感じました。最初の受講の2,3ヶ月後に、基礎実習コースをこれも2日間で受講してアサーションに対して見方が変わりました。小グループにトレーナーがついて参加者同士のロールプレイで実際に自分の苦手な場面についてトレーニングを行うのですが、私は自分の非主張的表現に気づかされ、アサーティブな表現を行うことに勇気が必要なことや、やってみることの体験の自分に追っ手の大きさを実感しました。理論を学ぶことも大切ですが実習して実際にやってみることで始めて理解できることがありますし、トレーナーや他の参加者から自分の自己表現にフィードバックをもらうことも学習になりました。

アサーションについて理解が深まるにつれて、人が自分らしく働き組織の中で成果を出していくにはアサーションは絶対に必要なスキルであると確信するようになりました。組織にいる人達がアサーティブなコミュニケーションをスキルとして身につけることで、組織が一人一人の個性や独自性を活かすことが可能になりますから、私の仕事であるキャリア開発支援もの欠くことのできないものなのです。幸い何とか自分もトレーナーとしてアサーションをひろめたいと希望がかない、アサーショントレーナー・トレーニングに参加することができました。

このコースは受講の条件として、コース参加の条件に心理臨床の経験5年以上などがあり、カウンセリングを学んでいるとはいえ、心理臨床の専門家ではない私が受講のチャンスをもらえたこともラッキーでしたが、このトレーニングの中で学んだことが私にとってのアサーションや組織の中で働く人へのアサーションの展開の考え方の大きな支えになっています。

基礎理論コースのトレーナートレーニングは、基礎理論コースのオブザーブを含めて宿泊型の研修で4日間学んだうえで、その後実際の基礎理論コースのアシスタントトレーナーを実施しながらスーパーバイザーからの指導を受けることを繰り返すというものです。トレーナートレーニング期間中にオブザーブも含めて10回ほど基礎理論コースに参加しました。約2年間かけ25日間ほど研修・トレーニングに参加して漸くトレーナとして認定されました。2日感の完成したプログラムを行うのにここまでトレーニングが必要なのかと当初は思いましたが、その間にスーパーバイザーから教わったこと、参加者を通して学んだこと、自分が書籍で学んだことが自分の財産になっています。アサーショントレーニングには人間尊重という人間に関する基本的な考え方から実際の表現方法まで幅広く含まれていています。一つ一つの言語表現に人間尊重の基本的考え方とのつながりや、表現する人の根本的な考え方や価値観を大切な価値観が影響していること実感させられることも多く、トレーナーには一定のトレーニングを受けることのほかに常に自己研鑽することも求められます。

一人一人によって受け止め方は異なりますが、その人の働く領域によっても傾向があります。日本・精神技術研究所のアサーショントレーニングは参加者が自分のアサーションの課題に取り組む場ですから様々な参加者がいますが、仕事としてアサーションを知りたい、活かしたいと思う対人支援の専門家もいます。臨床心理士や大学・大学院で心理臨床を学んでいる人、医師や看護士など医療関係者、学校の教員、企業内のカウンセラーや研修担当者、などに分類できるのですが、企業内で働く人、特に管理職の方の多くに共通する受け止め方があるように感じています。このとこがこの本でのアサーションの取り上げ方のヒントになりました。私の体験から断片的に紹介しましたが、日本・精神技術研究所のアサーショントレーニングは約30年の歴史があり、改善を重ねたプログラムは完成度は高く、質の高いトレーニングを提供していますので、より深く学びたい方にお勧めします。

私自身は、トレーナーとしてアサーションに関わるようになってから、自分自身のアサーションの課題をより認識するようになりました。自己信頼が出来ない自分の考え方に改めて向き合ってみたり、、非主張的表現や攻撃的表現をする場面などが次々と見つかります。全てをアサーティブに変えることが出来るとも思えませんが、自分の課題に気づきそれを受け入れることが出来れば考え方も行動も変えることは可能だと思っています。

日立製作所での管理職向けアサーション研修の経験
日立製作所では、2008年から2010年の3年間で4000人の管理職にアサーションとアクティブリスニングの2日間の研修を実施しました。1回の定員は20名ですから約200回の研修を実施しました。
大規模な仕事だったため、プログラム開発、講師育成、講師体験と様々な体験をしました。このことが今でも私がアサーションに取り組む際の土台、基礎になっています。多くのことを学び感じたのでこれはまた別途記事にしたいと思います。

この資料を作成するための用いた参考文献

・アサーショントレーニング-さわやかな自己表現のために
・アサーショントレーニング-自分も相手も大切にする自己表現
・教師のためのアサーション
・カウンセラーのためのアサーション
・図解 自分のことをきちんと伝える技術
・Asserting Yourself
・Your Perfect Right
・Assertiveness at Work
・キャリア開発/キャリアカウンセリング
・親業
・境界線

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